アパート・賃貸住宅投資の消費税還付が不可能に!令和2年税制改正!

不動産




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2019年12月12日に令和2年税制改正大綱の発表がありました!

今後、住居用の不動産投資において、法人設立して、消費税還付を取りに行く投資スタンスは厳しいものになりそうです。

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消費税還付の仕組みとは?

法人を設立して、これまでは金売買を行えば、消費税還付が受けることができ、土地建物売買、あるいは、新築建築時にかかる消費税を還付を受けることができました。

投資家にとっては、これはかなり、ありがたい話でしたよね。建物の売買取引にかかっていた消費税が戻ってくるんですから!

実際には、課税事業者となって、不動産取引年度の課税売上割合が消費税の還付される割合とされています。

課税売上割合=課税売上/(課税売上+非課税売上)

不動産の引き渡しを受けた時点での上の式に当てはめて計算された割合で消費税の還付を受けることができました。

ちなみに

課税売上は、自動販売機収入やコインランドリー収入、駐車場・駐輪場収入、オフィスなどの賃料、などが挙げられます。

非課税売上は、居住用の家賃や敷金、礼金。借地料、土地売却などがあります。

そして、不動産取得から3年後、3年間の課税売上割合が50%を上回っていれば、受けた消費税還付は戻さなくて良いとなっています。

逆に3年間の課税売上割合が50%を下回ってしまえば、受けた消費税還付金を戻さなくてはならないという仕組みです。

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アパート投資は課税売上割合が50%を下回る!

基本的に個人投資家で不動産投資をしている方で、最も多いのがアパートやマンションといった住居系の不動産だと思います。

収入源は、アパート・マンションに住んでくれている、入居者からの家賃です!

ただ、この家賃、先ほど紹介した区分としては非課税売上に該当してしまいます。

アパートマンション運営の収入は、そのほとんどが非課税売上となってしまうのです。

自動販売機収入などのあったとしても、家賃に対する割合としては微々たるものですね。

すると、普通に3年間の課税売上割合を算出すると50%を遥かに下回ってしまい、受けた還付金は戻さないといけなくなってしまいます。

これでは、せっかく受けた還付の意味がありませんね。

金地金売買で課税売上割合を上げる!

そこで、よく利用されていたのが、金の売買を行って、家賃収入以外に課税売上を上げるという方法です。

金の売買を行って、金を売却して得られた売上は、課税売上として認められるんです。

ですので、家賃収入と同じだけの売上を金の売買で作れば、課税売上割合が50%確保できますね。

当然、金を買って、売るのでそこで多少スプレッド分の損は出るものの、大きく返ってきた消費税還付金に比べると小さい額です。

このように、金取引を繰り返し、合法的に消費税還付を受けるスキームは多くの投資家が行っていたスキームでした。

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令和2年はアパート取得時の消費税還付自体が不可能に!

今回自民党の発表した令和2年税制改正大綱には、下記のようなことが書いてあります。

 

(国 税)

(1)居住用賃貸建物の取得等に係る消費税の仕入税額控除制度等の適正化

1 居住用賃貸建物の取得に係る消費税の仕入税額控除制度について、次の見直しを行う。

イ 住宅の貸付けの用に供しないことが明らかな建物以外の建物であって高額特定資産に該当するもの(以下「居住用賃貸建物」という。)の課税仕入れについては、仕入税額控除制度の適用を認めないこととする。ただし、 居住用賃貸建物のうち、住宅の貸付けの用に供しないことが明らかな部分 については、引き続き仕入税額控除制度の対象とする。

出典:令和2年税制体制大綱(84ページ)

 

超簡単に説明しますと、冒頭で不動産取得時の課税売上割合に応じて、消費税還付を受けることができると言いましたが

そもそも、居住用賃貸建物に関しては仕入税額控除、つまり消費税の還付は一切認めませんよ。

ということです。

金取引で課税売上を作るだけで、数百万円の還付を受けることができていたのに、少し残念ですね…。

いつから消費税還付が使えなくなるのか?

中古物件取引の場合

令和2年税制改正大綱の85ページには、

改正は令和2101日以後に居住用賃貸建物の仕入れを行った場合について(中略)適応する。

と書かれています。

中古物件取得に関しては令和2年9月30日までに取得した物件に関しては、今まで通り、金取引を行うことによって消費税還付を受けることができます。

令和2年10月1日付以降で取得した物件に関しては、消費税還付が受けることができません。

新築物件取引の場合

新築の場合は少し注意しておかなければなりません。ポイントは売買契約や工事請負契約の契約時期です!

令和2年税制改正大綱の85ページには、

改正は、同年3月31 日までに締結した契約に基づき同年10 月1日以後に居住用賃貸建物の仕入れを行った場合には、適用しない。

との文言が付け加えられています。

新築物件に関しては、法人名義での契約が、令和2年3月31日までに契約ができていれば、今まで通りの方法で消費税還付を行うことできます。

まとめ

今までも、ちょこちょこと税制改正が行われてきた中で、何とか穴を見つけて、消費税還付ができるようなスキームが開発されてきました。

要は、政府と投資家のイタチごっこが続いてきたわけです。

でも、このイタチごっこは消費税還付ありきの話です。消費税還付が行われることが前提で、いろんなスキームで何とか消費税還付が行われてきました。

ただし、今回の税制改正は今までとはかなり違いますね。

そもそも「消費税還付を認めない」という強烈な改正となってしまいました。

まだ、改正大綱が発表されたばかりで、何とも言えませんが、今後住居系不動産投資で、消費税還付を投資の1つの目的とするのは、非常に厳しいと言わざるを得ません。

消費税還付金を考慮にいれて利回り計算をされていた方は、今後は還付金なしで、目標利回りを出せる物件を探さないといけなくなります。

 

 



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