
土地・建物の売買をすると、所有権移転登記を行います。建物を新築した場合は表題登記等を行います。
銀行から借入をした場合には抵当権の登記が行われます。
実はこの登記は義務ではないのです。登記は当人同士が任意で決めるものなのです!
知っていましたか?では、なぜ、この登記というものが必要なのでしょうか?
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不動産登記制度とは?
不動産を購入する場合、その不動産そのものを現地で確認することは非常に重要なことです!
しかし、その不動産は誰が所有している不動産なのか?その不動産は担保に入れられている不動産なのか?
実際に土地の面積や建物の面積は?構造はどうなっているのか?
そこまでは、現地を見ただけではわかりません!
なので、これらの権利関係と物的状況は何かにまとめて記載して置かないとわからなくなります。
その権利関係と物的状況の必要情報をまとめて書類に記載して残しておくことを「不動産登記制度」と呼ばれます!
その必要情報をまとめた書類というのが、「登記簿謄本」と呼ばれるものです。
これが「登記簿謄本」です。
私が新築アパートを建設した時の建物の「登記簿謄本」です。
「登記簿謄本」の詳しい説明は別にするとして、建物の物的状況や権利関係(所有者や借金の状況など)が全て、記載されています!
登記簿謄本は土地・建物の履歴書のようなものです。過去の状況が全部わかります。
昔は紙でこの登記簿が保管されていましたが、現在はコンピューター化され、管理されています。
この不動産の履歴書を登記所にて管理し、誰でも自由に閲覧することができる制度を「不動産登記制度」と言います。
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登記所とは?(法務局)
この「不動産登記制度」によって管理される登記簿謄本は登記所にて管理されます。
登記所って登記事務を行う役所のことを言いますが、具体的には「法務局」です。不動産会社の人もみんな法務局って言うので、「法務局」って言う方が馴染みがあります。
不動産を購入した場合、多くは司法書士が必要書類を作って法務局へ書類を提出します!それで不動産登記が行われます。
そして、10日前後ぐらいでしょうか?法務局の混み具合にもよりますが…
新所有者の情報が記載された不動産の履歴書(登記簿謄本)が仕上がります。ちゃんと購入した不動産の登記簿謄本の所有者の欄に自分の名前が記載されているか、確認が必要ですね!
最近は地面師とは嫌な言葉を聞くようになりました…
最終的にちゃんと法務局で登記簿謄本を取得して、内容の確認はしておく必要があります!
各法務局はそれぞれ、管轄区域が定められているため、自身の不動産があるエリアの法務局はどこかぐらいは知っておいた方が良いですね。
法務局で登記簿謄本は1通、600円で取得することができます。土地の地番、建物の家屋番号がわかれば、誰でも簡単に取得することができます。
最近はオンライン申請で100円お安く、取得することもできますので、こちらからご確認ください!
不動産登記の重要性!
もっとも重要なこと!なぜ、この不動産登記が必要なのでしょうか?
実は、不動産登記制度という制度はあるものの、不動産登記するかしないかは自由なんです!この事実を知ったときは驚きました!
不動産登記するにも費用がかかります。土地の筆の数などによっても違いますが、登録免許税や司法書士報酬も含めると数十万円かかります。
結構な金額になるので、不動産登記しなくても良いのであれば、不動産登記をせずに、数十万円のお金を浮かした方が特ではないのか?
そう思います!
しかし、不動産登記をしていないのは非常に恐ろしいのです…
不動産登記をしておかなければ、「第三者への対抗要件が具備されない」のです!対抗力がないのです!
法律用語での「対抗力」って、競い合う力ではなく、競って勝てる力という意味です。
すなわち、不動産登記をしておかなければ、対抗力が備わっていない状態なのです。
Aさんは、私に不動産を売ったにも関わらず、そのあとに、Bさんとも同じ売買契約を締結してしまいます。いわゆる二重譲渡というやつです。
残念ながら、二重譲渡は民法上有効とされてしまいます…(説明上、簡素化して書いてます)
私より先にBさんが不動産登記を行なったら、残念ながら、私がお金を払っていたとしても、購入した不動産はBさんの所有としての効力が強くなり、私は第三者のBさんには対抗できなくなってしまいます…
二重譲渡された場合、言ってみれば、先に不動産登記をしたもん勝ちになってしまうのです…
恐ろしいですね。こんなケースがあるのかと思われますが、実際にこのようなことも起こることがあるんです!
不動産の世界では常識的に考えてありえない話が有り得てしまうほど、おかしな世界で、おかしな人が多いのです!
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最後に「不動産登記は非常に重要です。」
不動産登記は非常に重要です!
登記一つにしても、怖い怖い不動産!実際に二重譲渡なんて起こらないだろうと思っていたら、やられてしまいますよ。
不動産を購入したら、不動産登記をして、自身で登記簿謄本を取って確認してみてください。
投資用不動産だけの話ではなく、マイホームであってもですよ!
あの積水ハウスですら、地面師にやられる時代です…
最近はサラリーマン大家が人気になり、不動産をよく知らずに購入してしまって、後悔している人も出てきています。
【関連】→【かぼちゃの馬車】誰が悪い??投資家の自己責任なのか??
投資物件を購入する際は、多くの勉強をして、判断しなければ、恐ろしい目に遭う可能性もあります。
マイホームを購入するときだって、必要最低限の知識を備えておく必要はあります。
知識をつけて、望むようにしてください!
