古民家ビジネス 〜歴史的資源の再生と活用方法〜

不動産




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築200年という歴史的資源の活用として、今、注目されているのが、古民家を活用したビジネスです。

古民家を宿泊施設や商業施設にしたり、飲食店やカフェとして、再生を図っているのである。

そんなビジネスが注目される中、昨年にはなりますが、私は千葉銀行、大多喜町、ちばぎん総合研究所が主催して行われた「古民家を活用した観光まちづくりシンポジウムin大多喜」に参加してきました。

今後、日本がインバウンド目的で本当の観光大国となれるのか??また、日本人自身が昔の日本の良さに気づき、新たな日本の発見へと繋がるのか??

非常に興味深いシンポジウムででした。実際に古民家を活用した施設の見学や、運営をされている方へのインタビューもあり、「新たな不動産を活用したビジネスなんだ!」と関心した記憶があります。

古民家とは:一般的に古民家とは建築後50年経過した建物とされるが、
一般社団法人全国古民家再生協会での「古民家」の定義は、昭和25年の建築基準法の制定時に既に建てられていた「伝統的建造物の住宅」すなわち伝統構法とする。

出典:一般社団法人全国古民家再生協会

写真もたくさん撮ったのですが、大盛況のシンポジウムで、見知らぬ人の顔が写り込んだものばかりですので、今回はホームページから引用させてもらいます。

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古民家「まるがやつ 大多喜」の見学!

出典:「まるがやつ」HP

「まるがやつ」とは築200年を超える古民家で、「一級建築士事務所 (株)人と古民家」が日本文化の保存、再生、継承をすべく「一棟貸し&体験型宿泊施設」として蘇らせた、古民家施設なのです。

皆様に、遊んで、学んで、古民家を守る活動に参加して頂きたいという思いで作ったの古民家再生施設です。

この(株)人と古民家の代表:牧野嶋 彩子さんが大多喜の昔ながらの日本の原風景と築200年の古民家に惚れ込んで、購入した不動産です。

この代表、自ら、一級建築士であり、自ら、設計して、古民家再生に携わっています。女性目線のきめ細やかな設計と現状の建築基準法等の法令との兼ね合いが非常に難しかったようですが、素晴らしい施設でした。

定員15名の「萱 -KAYA-」と定員4名の「蔵 -KURA-」の2棟が敷地内に建ってます。シンポジウム当日は「萱 -KAYA-」のみの公開でした。

 

出典:「まるがやつ」HP

昔ながらの土間と囲炉裏や広々とした和室空間。また、浴室やトイレは現代風に、清潔感があってオシャレなデザインになっていました。

出典:「まるがやつ」HP

この施設、企業の社員研修や社員福利厚生施設やゲストハウス、展示会やパーティー会場などに利用できる施設なので、法人会員となって、会社のイベントで利用することができます。

個人でも会員になることができ、今現在は個人会員10,000円でなることができます。

もちろん会員でなくても、ビジターとして、宿泊することができ、旅行のお宿としても利用可能ですよ。

さらに、この施設、農業体験や味噌作り体験、大多喜の郷土料理を体験など、様々なプログラムが用意されています。

季節によってはいちご狩りやホタル観賞なんかもある。家族の旅行にももってこいの施設です。

 

出典:「まるがやつ」HP

「みんなで実家をつくろう!」も1つのコンセプトであり、地元のおじいちゃん、おばあちゃんとも触れ合えるのだ。

体験プログラムの参加費も、お手伝いしてくれているおじいちゃん、おばあちゃんなど、地元の方への収入にもなり、地元貢献、地元雇用創出にも繋がっているとのこと。素晴らしい施設です。

ちなみに「蔵 -KURA-」はこんな感じらしい。

出典:「まるがやつ」HP

素敵すぎる。私は古民家の魅力にすっかり、ハマってしまい、いつか自分でも古民家活用のビジネス展開をしたいと考えてしまいました。

お昼には、千葉銀行さんの用意してくれた、地元のお弁当を食べて、シンポジウム会場へ移動です。

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「古民家を活用した観光まちづくりシンポジウムin大多喜」

以下、発表された順ではありませんが、内容の要点のみを簡単にご紹介します。

大多喜町長の挨拶

大多喜は自然豊かな環境とアクアライン開通より、都心からもアクセスしやすい環境にあるので、地元の環境資源をフルに活用した街づくりに取り組みたいと熱く語られていました。

そんな中、やはり人口が減って、空き家が多くなってきているので、何とか活用して、人を大多喜にきてもらえるような取り組みに力を入れているようです。

大多喜は大多喜城もあり、いわゆる城下町。立派な古民家が多く残っているのです。

千葉大学大学院教授のお話

お話された教授はイギリス出身のイギリス人です。

日本と母国イギリスの家に関する考え方が大きく違うとの話をしてくれました。やはり、欧米は古い家をリノベーションしてさらに価値を上げていく。いわゆる再生ブームがずっと続いているのだ。

当初の価値より、築何十年も経っている家屋がものすごい高い値段で売買されているのだ。

日本人の「建物の価値は下がる」の一辺倒な考え方とは、全然違うのですね。

日本の古民家の調査など積極的に動かれている教授でした。確かに、もったいないですよね。歴史的資産なんですから。

観光庁次長のお話

国内外からの旅行者の増加、交流人口増加、地域雇用、UIターンの若者増加、定住人口増加、耕作放棄地の解消など、地方自治体と民間での取り組みには政府も全面的にバックアップする姿勢でいるようです。

官民一体となってワンストップで問題解決、さらには今後の発展のために、国も力を入れているそうですね。

ただ、難しい問題が…。法律ってやつです。

古民家は当然、現代に建てられている建築物ではありません。建築基準法、消防法、旅館業法などなど、現行法令ではクリアできない部分が多いのが、古民家ビシネスです…。

歴史的建造物の法令除外条例など、政府としても見直しを図らなければならない課題も多くあります。

早くこのあたりの整備が整ってきたらいいのになーと思いながら聞いておりました。

古民家事業者インタビュー

「まるがやつ 大多喜」の他に「手打ち蕎麦 ゆい」と「大多喜 蔵精」の紹介がありました。どちらも大多喜の古民家を利用して飲食店を経営されています。

・古民家活用蕎麦屋「手打ち蕎麦 ゆい」

出典:「手打ち蕎麦 ゆい」HP

ご夫妻で千葉市内にて蕎麦屋を経営していたが、念願であった、古民家で手打ちそばの店を出すことを決断。

養老渓谷の、あまり車も通らない旧道沿いに、築130年の古民家を紹介された。せわしないそば屋じゃなくゆったり働きたいとここを選ばれたそうです。

日本各地の蕎麦を取り寄せ、石臼挽き、自家製粉した十割蕎麦。野菜は、自家栽培の無農薬のものが中心です。

今は何と、11時から13時30分の昼だけの営業にしているとのこと。予約をしないと入れない人気店だそうです。

関連ランキング:そば(蕎麦) | 養老渓谷駅上総中野駅


・古民家活用居酒屋「大多喜 蔵精」


出典:蔵精HP

ご夫妻は、ニューヨークのレストランで働いていました。

帰国後、奥様の実家の大多喜町で開業。忘れられつつある伝統食にこだわり、心も体も喜ぶ料理でおもてなしをしたいと言う。

和食の原点となる、味噌、醤油、酢は自然栽培、蔵付き天然酵母のものを使用。野菜は、自然栽培、有機栽培、無農薬、減農薬の地場野菜を中心に、新鮮なものを使用。

お酒は、自然米、天然酵母、天然麹菌の日本酒。小規模生産の焼酎。自然発酵ビールなどを取り揃える。

「海外に情報発信をして、世界中から大多喜に、お店に来て、日本の伝統食を食べて欲しい。」という野望の持ち主です。

関連ランキング:自然食 | 大多喜駅城見ケ丘駅


こちらの2店舗も是非行ってみたい。

地域経済活性化支援機構のお話

この機構は地域の銀行と協力して、ファンドを組成して、地域活性化を測る事業に取り組んでいます。

その地域活性の1つが古民家です。宮崎県日南市の古民家をファンドスキームで再生する支援を行ったり、古民家の再生事例などの紹介をしていました。

確かに、古民家の特性上、間接金融が入れない部分も多いと思うので、ファンドスキームによる部分も大きくなるんでしょうね。

千葉銀行のお話

千葉銀行は「古民家事業支援融資制度」という制度を作って、歴史的資源の古民家での事業に対して融資を積極的に行っていくとの発表をしておりました。

間接金融の銀行でも、このあたりまで踏み込んで融資制度を打ち出してくるのですね。すごいことです。

観光庁のお話にもあったように、法令にそぐわないのが、古民家です。銀行は法令順守のものに、融資をしたがります。

時代が代わりつつあるのでしょうか。ただ、銀行もこのあたりのリスクをとって、地域活性化に繋げる動きが全国で増えてくると、地方創生にも、つながってくると思います。

非常に良い流れですね。

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古民家ビジネスって!

不動産投資とは違った魅力があると思いませんか??

事業です。事業。日本古来の歴史的資産を利用した、事業なんです。

しかも、銀行までもが、それに融資する時代になってきました。今、都心で疲れて働いているかた、もちろん古民家でビジネスをするのも苦労は並ではないと思います。

でも今回ご紹介させていただだいた事業者のように、発想を変えた、新たなビジネスを創出していくのも面白いし、やりがいがあるのではないでしょうか??

私も「事業計画を立てれば古民家融資考えますよ」と銀行さんから言われました。新たなビジネスとして、一歩踏み出す人が出てきてくれたら、嬉しいですね。

今度、家族で「まるがやつ 大多喜」にお邪魔しようと考えています。ビジネスの視点と観光の視点で泊まってきたいと思っています。また、行った際にはブログにアップしようと思います。

追記:「まるがやつ」に宿泊してきました!
【関連】まるがやつの宿泊体験記はこちらからどうぞ!

【まるがやつ】古民家を利用した宿泊施設 〜千葉県大多喜町で「蔵」に泊まる〜

2018.06.27

 

fukko
いや〜、古民家ビジネス、何とかしてやりたいなー。

 



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